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綺麗で見慣れないドレス姿やったけど、違和感がなかったのは、芝居する時によくする、すっとしたどこか物憂げな表情ではなかったから。
これからは希望ばかりというような、前に大倉が『星が入ってるみたいな』と言うていたきらきらした眼やった。
良かった。
素直にそう思うた。
勿論写真も撮った。
とはいえ。
指輪交換と誓いのキスは、絶対見られへんやろうと思うてた。
やって、あのみやと、あの大倉のなんてこっちが恥ずかしいやん。
なのに、俺は恥ずかしいどころか少し泣いてもうた。
みやが初めて自らの意思でそういう大人の階段を登ってるんや、そう思うたら「初めて娘が歩いた」、そんな気持ちになった。
………ちょっと疲れてるんやと思う。
横を見るとヨコとヤスも涙ぐんでいた。
ヤスのは分からへんけど、ヨコも同じようなやつらしく俺と眼を合わせて、浅く頷いた。
新郎新婦の、不思議な緊張顔が印象的な式やった。
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年3月26日 23時
