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「元気ないん？あ、今日の客？」
大抵の悪い事は、エースから習った。
添い寝っていうのもそういえば
エースの案やけど多分覚えてへんねやろなあ…。
刹那主義なとことか根っこの部分は滅茶苦茶、影響を受けてると思う。
あとこれはどうでもいいけど、
私の女の子の口説き方は、完全にエースの真似。
「まだ、あれやってるん？」
トッポは私のことを可愛がっているつもりがまったくないらしい。
不思議だ。
でも最終的には他の奴らよりきちんとした答えを出してくれるし、ちゃんと向き合ってくれる。
今私が一応携帯してる護身用の催涙スプレーだって
添い寝を始める時に無言で持たせてくれた。
(大丈夫、効くことはガムで試した)
「あかんくなったら辞め。な？」
皆の中では一番歳が近いけど、
私にとってお母さんはジョニー以外居ない。
誰よりも側で面倒を見てくれたし、
いつも私より私のことを心配している。
セーラって呼び始めたのもジョニー。
だから私は尚更『少公女』でありたかった。
始末屋としても背中を任せられる、そんな最高の相方。
何だか涙が出そうだ。
最低な仕事をする、最高の奴ら。
誇りだ。
この陰でしか生きられない私の、
影に咲く花みたいな、私の誇り。
それがこの、仲間。
明日はマックとジャッキー、トッポが
処分依頼されたもんを引き取りに行くらしい。
明日も私はまた、ベッドの上で
冷え切った心を暖めにルームキーを受け取る。
何か、変わることはあるんだろうか。
きっと何も変わらない。
私たちは寂しい。
生きてくことは寂しい。
だからこうして他人を必要としてるんやと思う。
もし、今私達の前に何か私達を変えるもんが現れたら。
どうだろう。それは希望だろうか。
それとも、絶望だろうか。
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このセーラを膨らませたのが
君よ、名を捨てることなかれ【8UPPERS】
です。
こっちもよろしくおねがいします。
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終わり
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年3月20日 17時
