尋問 ページ10
なんでだろう、人混みの多い所で聞かれたらマズいかもしれない、そんな話題の名前を、どうして、誰もいないか、よく確認もせずに発していたんだろう。
しかも、叫んだ。つまり、この人以外にも聞こえた可能性があるってことだ。
背筋に嫌な汗が流れたかのように、縮み上がってゾクゾクする。これが悪寒ってヤツかもしれない。
A「ど、どうすれば…ひとまずお弁当食べてもいいですか？？」
りん「ちょっと？！」
A「だって…あ、お腹鳴った」
ぐうぅぅぅと自分の耳には聞こえたんだけど、笑ってもらえる雰囲気でもなかったようだ。
京本 『……はぁ、俺一人じゃ対処できないか。とりあえずメンバー呼ぶね？？』
りん「ここに？！」
京本 『他に移動して、最適な場所ある？』
りん「ない…ですね」
A「お弁当…」
京本 『食べていいよ』
パチンと両手を合わせて、いつもよりも、口へ運ぶペースを気にせず食べ進める。
京本 『マジで食べるんだ』
りん「あー…A天然なんで」
京本 『…まて』
次のおかずに伸ばそうとしていた手を咄嗟に止めたのは、思わず、ってヤツ。
京本 『え、動き止めるとか…犬みたい』
なぜに、目をキラキラさせてるんだろう彫刻みたいな美少年くんは？？
さっきまでの冷たいくらいの視線と、必要最低限しか発しなかった言葉よりは、柔らかさを感じるから嫌なカンジはないけれど…
A「…さっき、良いって言ったのに…」
りん「はぁ…ある意味、強心臓だわ」
メンバーとやらが屋上にやってきた頃には、さっきまでの事情を問い詰められるような張り詰めた空気感が弛んでいたのは、自分の言動のせい、とは思っていなかったけれど。
ひとまず半分くらいはお弁当の中身が胃におさまって、腹の虫も落ち着いてくれた。
＊＊＊
田中 『で？どういうことなの、きょも？？』
京本 『これから詳しく聞くところ』
松村 『……この人達…』
田中 『あれ？そうじゃん！変な声出して後ずさった、小動物みたいな子じゃん！！』
聞き捨てならない表現があったけれど、グッと拳を握って我慢し、会話の邪魔をしないように努める。
京本 『こーちと知り合いってことだよね？』
松村 『高地…？』
A「あー、はい、半信半疑ですけど」
田中 『まだ確信持ててないの？』
A「…何年も会ってないですし…」
京本 『はい、確認して』
携帯渡されるとか、なんなん？？
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りん(プロフ) - しゅわ。さん» 無知な私に教えてくださっていたんですね、失礼しました。改めまして、ご指摘ありがとうございます。 (2022年4月24日 8時) (
レス) id: 28e5d8ff7a (このIDを非表示/違反報告)
しゅわ。(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜。 (2022年2月18日 22時) (レス) id: 17f9b038b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2022年2月18日 0時
