屋上 ページ9
翌日の昼休み、初めて屋上に足を運んだ。
何も悪いことではないのに、浮き足立つのは、場所のせいだけではない。
新情報として、りんに知っておいて欲しいと思ったから、休みの内に連絡はしていた。
朝から、もうずっとその話をしたくてしたくて、たまらなかった。
けれど、登校時のあの人混みの中で、そんな気軽に話せないことだ、と実感してしまい、一緒に登校しているというのに言葉を選びに選んだ会話のみ。
今思うと、その慎重さがもう少し必要だった。
重い扉を開いて、速攻で、りんから質問責め。
そりゃそうか、いくら芸能科の方々が近くにいるとはいえ、大きな行事でもなければ、遭遇することも少ないし。
うちらはうちらで進路に向けてそれぞれ必死になってきてる頃だし。
幼馴染まで芸能人でしたって言うのが、どこの漫画の設定なのよ、とか他人事にしか思えないレベル。
A「りん、私は、今叫びたい気持ち」
りん「いや、それは昨日の内にしておいて」
A「昨日は思い出すことで精一杯」
りん「初恋の思い出に浸りすぎ」
A「だって、こーちにい優しくて〜」
りん「違うでしょ、高地優吾の方でしょ！」
A「チビこーちの記憶しか無いもん」
りん「あんたねぇ、知ってるでしょ？」
A「何が？？」
りん「陽キャJK所か、ジャニオタの女子達からすれば、あんたのその立場は、カモよ。」
A「カモって癖あるよね」
りん「…現実逃避は、まだ早いのよ」
A「でもさ、本当に連絡先とか知らないし」
りん「親同士の方が子どもの現状把握してるってことは、知ろうとして、伝えれば、連絡が取れる状況なんでしょうが！！！」
A「あぁ、まぁ、そっか」
りん「A、危機感持とう。その、他の人達がどう思うかは、想像でしかないけれど。うちらの同じ高校のJKが、知ったらどうなる？？」
A「……押し寄せそう」
りん「登校時に出くわしただけで、あの騒ぎよ？？いくら高3になったとはいえ、そういうのは、年下の方がガンガン来そうだと思うけど？！」
A「うぅぅ、こーちのばかぁぁぁぁ！！」
りん「ど阿呆ーーーーー！！！！！！」
一頻り叫びあって、どう対処すべきか、全く検討がつかないので、お弁当をそのまま屋上で広げた所だった。
『ねぇ、詳しく話聞かせてもらわなきゃ、かも』
それは、思っていた以上に変な展開の幕開け。
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りん(プロフ) - しゅわ。さん» 無知な私に教えてくださっていたんですね、失礼しました。改めまして、ご指摘ありがとうございます。 (2022年4月24日 8時) (
レス) id: 28e5d8ff7a (このIDを非表示/違反報告)
しゅわ。(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜。 (2022年2月18日 22時) (レス) id: 17f9b038b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2022年2月18日 0時
