幼馴染 ページ8
休みの日、のんびりまったり二度寝とかして、ブランチとは名ばかりの、時間がズレたご飯を食べることが多い。
前日、いつもより少食だったせいか、お腹が空いて目覚めたので、久しぶりに、朝ご飯、昼ご飯と、それぞれ食べる時間が出来た。
自分の興味のある時にしかテレビを観ないのに比べて、母は起きたらまずテレビを点けるのが習慣で、その日もお昼よーと呼ばれて居間に入ると、いつものようにテレビが点いていた。
何の気もなく、作ってもらった炒飯をパクパク口に運びながら、テレビの画面に目を向けていたら、料理を終えて、定位置に座った母が告げた。
母「あらー、高地くんまたイケメンになってぇ」
もしかしたら、母親世代がテレビに向かって、出演者をさも知り合いのように呼ぶ、なんてことは、あるあるなのかもしれない。
でも、高地という名字を私は何度も耳にしてきた。
A「高地って珍しい名字なのに、芸能人にもいるんだねぇ」
母「え…A、何言ってるの？？」
A「何って、だから、こーちと同じ名字の人なんて、私こーち兄弟以外知らないからさ」
母「……その、こーちくんでしょ」
A「へ？？」
母「だから、幼馴染の、その、こーちくんよ」
A「幼な、じ、み…の……その？？」
母「Aの初恋のお兄さんの方じゃなくて」
A「なっ、それはっ」
母「弟くんの方、優吾くんよ、ほら！！！」
そう、テレビ画面に映る人を、知り合いだ、と断言されるなんて、思いもしなかった。
こーちにい、そう、私の初恋の人。
近所の子と遊ぶといえば、難しいことをしていても、いっしょにあそぶのー！！と言っては、くっつき回っていた。
必ずそこにいて、Aはガキなんだから、女の○○達と遊べよーと言ってた、チビこーち。
呼び難かったのか、それとも、私がこーちにいの印象が強すぎるのか、今の今まで、チビこーちと優吾という名前が結び付いていなかった。
え、あの学生服着て爽やかな笑顔振り撒いてる、こーちが、、こーち兄弟の、チビこーち？？？
衝撃というのは、頭の中で反芻してしまい、一時的に思考が停止される。
たぶん、私の場合、聴力もストップしてた。
母「スゴいわよねぇ、ジャニーズJr.なんて！！」
そう、ちゃんと母が口にしていた単語を聞き逃していなければ、もう少し慎重になれたかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 200人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - しゅわ。さん» 無知な私に教えてくださっていたんですね、失礼しました。改めまして、ご指摘ありがとうございます。 (2022年4月24日 8時) (
レス) id: 28e5d8ff7a (このIDを非表示/違反報告)
しゅわ。(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜。 (2022年2月18日 22時) (レス) id: 17f9b038b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2022年2月18日 0時
