下校 ページ14
りん「で、あの先輩から、連絡は？」
A「え、いや、忙しいだろうし来な…来た」
りん「マ、ジ…だね、コレは…」
噂をしてれば何とやら…だ。
携帯が震えているだけだというのに、私が身震いを起こす。
京本さんは、本当に彫刻みたいな美少年、なんだけど、間近で話して、何だか怖かった。
それは、一緒に仕事をしていた、こーちの幼馴染と名乗ったせいかもしれない。
私が嘘を吐いていたわけではない、と、こーち本人との話しぶりでも一応の所、証明されたはず。
それなのに、悪さをしないように、見張るという言葉がサラリと出てきて、連絡先を半ば奪われた。
きっと、ファンとか、京本さんを好きな人達からすれば、喉から手が出るほど欲しい、ような贅沢なことなのかもしれない。
けれど、あからさまに、信用してません、という一線を引かれてるのに、連絡が来て、それに応じない、という選択肢がない状況なんて、羨ましいことじゃないと思う。
りん「Aっ！こーちさん、のためにも、やっぱ、出ておいた方が良くない？」
A「あ、…そ、だね…」
渋々、通話を押したのに、無言。
A「え、同時に切れ、た？？」
京本 『……はぁぁ……わんこ、遅い』
ビクッと思わず背筋が伸びる。
京本 『まぁ…出ないなんて、バカな真似しなかったのは、褒めておくね』
A「こっわ……あ」
京本 『ふーん…もう少しルール決めなきゃ、かな？躾がなってない、みたいだしね、野良のわんこは…』
絶対今、目が笑ってないのに、笑顔貼り付けてしゃべってる！！こっわい！！！黒〜いモワモワっとしたオーラが放たれてる、って！！！！
たった数時間前、やり取りをしただけなんだけど、想像できてしまい、身震いが止まらなくなってきてしまう。
A「きょ、きょう、も、と先輩…」
京本 『ん』
A「何の御用、でしょうか？」
京本 『わんこのことだから、連絡なんて来ないってタカ括って、いそうだなって思ってね？』
A「ひぃっ！！」
京本 『んふ、夜って何時頃迄起きてる？』
A「バイトがあれば確実に23時頃迄は…」
京本 『ふーーーん、じゃあ、ルール決めの連絡するから、さっきより遅いなんてこと…』
A「かしこまりました！失礼します！！」
ピッ。最早、怒らせずに用件を聞き、求められることに徹した方が身のためだ、とものの数分で理解した。恐ろしい……。
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りん(プロフ) - しゅわ。さん» 無知な私に教えてくださっていたんですね、失礼しました。改めまして、ご指摘ありがとうございます。 (2022年4月24日 8時) (
レス) id: 28e5d8ff7a (このIDを非表示/違反報告)
しゅわ。(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜。 (2022年2月18日 22時) (レス) id: 17f9b038b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2022年2月18日 0時
