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*3ー7 ページ28

あの日から
彼らによく巻き込まれるようになった

昼食のたびに誘われ、班訓練でも誘われ、休日もどこかに連れていかれた
学生らしいといえば学生らしく私たちは過ごしていった

今日も今日とて一度実家に帰った私たちは駅で待ち合わせだ

「ねーお姉さん!誰かと待ち合わせ?」

そんな中約束とばかりにナンパしてくる3人組の男たちに囲まれている

「ええ、友人と」
「そうなの?じゃあ、俺たちも混ぜてよ!」
「なぜ?」
「君が可愛いから」
「うわっ、お前変なこと言うなってw」

肩を抱いてこようとする男の手を交わしながら
どう対処しようか考える
アメリカのように骨を折ったらこの国では一大事だ
金的ならセーフか?

「ちょっと聞いてんの?」
「ええ、聞いてますよ。耳が腐るほどに」
「は?」
「そこをどいて、邪魔」

にっこりと笑いかければヒクリと男の口角が引きつった
どうやら癇に障ってしまったらしい

「このアマ!「あ!いた!」」

男が怒鳴ろうとした瞬間、萩原の声が聞こえた
そちらに目を向ければ5人とも揃っていた
にっこりと笑って手を振っておく。遠目でもゼロの顔が歪んでいるのがわかる
ヒロは悟ったような顔で合掌していた

「おいっ!聞いてんのか!?」

未だに怒鳴っていただろう男が拳を振り上げる
それを受け流して足を振り上げた
今ほどロングスカートで良かったと思う場面はない

ズシャア、と膝から崩れ落ちる男
他の二人組は青ざめている
男を一瞥し、他2人を見てにこりと笑う

「まだ何か?」
「っ!な、何でもないっす!」

男たちはもう1人を抱えて逃げるようにその場を後にした
解せぬ

「Aちゃん、やり過ぎじゃない?」

頭に乗った手に振り返ると、ヒロたちが苦笑いをしていた
ゼロだけが満足気な表情をしている

「…忠告はしたもの」
「まじかよ」

この日、同僚たちは語る

この人だけは敵に回してはいけないと決心した

*3ー8→←*3ー6



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al8056(プロフ) - この世界ではの話でネグリジュじゃなくてネグリジェだも思います! (2020年6月3日 0時) (レス) id: bd89f0112b (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - ayuさん» ありがとうございます!頑張って更新します!! (2019年5月21日 18時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
ayu - 初コメント失礼します!この作品がすごく面白くて更新楽しみにしてます!応援してます! (2019年5月21日 8時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - 白桜姫さん» ありがとうございます! (2019年5月21日 7時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - あなたが神か?最高! (2019年5月20日 0時) (レス) id: b2ef42075e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くるクラ | 作成日時:2019年5月19日 20時

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