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ここは夏島「アイリーナ」
唯一海軍が認めている無秩序の島だ
その島の港は緑に囲まれている
ずっと熱帯林が広がっているのようにも感じるが
少し進めば直ぐに馴染み深い灰色の地面へと姿を変える
綺麗とは言いがたい道路を進めば
広がるのは煙を撒き散らす工場とピンク色の看板が目に付く娼館とそこへ入っていく屈強な男たち
そして何より目立つのは白い制服をきた海兵だ
「昔は炭鉱島だったんだけどねぇ
事故が起こって鉱山は閉鎖。以降はマフィアが仕切ってんの」
カウンターテーブルにコトリ、と琥珀色のグラスが置かれる
目の前にいる見事な体型の女性は、バーのママに相応しく熟成した雰囲気を纏っていた
しかし、肌の状態から若いのが分かった。ぶっちゃけ年齢不詳である
赤色の派手なドレスが彼女の白い肌と金髪によく映える
「マフィア？」
「そう、この島ではグリードって言うんだってさ」
「…グリード、強欲、ねぇ」
「この島の店、宿、不良に至るまで手が伸びてるから気をつけなよ」
「ええ」
面倒だな。チンピラまで伸びてるとすると喧嘩もできやしない
しばらく穏便の過ごすか。絶対に目をつけられたくないし
………フラグじゃないからな？
カランとグラスを回してから、口を付ける
林檎の匂いが鼻腔を駆け抜けた
アルコールが強いのか、喉が熱い
「…随分強いね
ブランデー？」
「ええ、そうよ
これで酔わなかったのはあなたが初めてだわ」
「酔わせる気満々だったの？」
「だって可愛いんだもの
食べなきゃ損でしょう。どう？今夜空いてる？」
妖艶に微笑む彼女の夜の誘いに、にっこりと笑いかける
この島は同性でも狙われるのか
「ふふ、生憎バイじゃないの
お酒ならまたここに来るわ。色々ありがとね、お姉さん？」
カウンターに情報代と酒代、チップをおいて立ち上がった
戰斧を背負い直してフードを被る
こんな島にまで来て、海兵に追いかけ回されるのは御免だからね
チョコレート色の扉を開け外に出た
相変わらず煙たい灰色の景色
ひどい香水の匂いに硝煙と鉄の匂いが混じった
思わず眉を顰める
と、路地裏で店から追い出されている男性が見えた
耳を強化して聞けば追い出された男の金が足りなかったらしい
「うちの兄達は大丈夫かねぇ」
ため息をつきながら雑踏に紛れた
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ぽむぽむぽあろ(プロフ) - ふへへへ…夢主ばり可愛いんやけどどうしてくれるん？電車で笑っとる不審者になるやん (2019年7月30日 12時) (
レス) id: b97deb3170 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ - か、神様はここに居た………！この小説大好きです！更新頑張って下さい！ (2019年7月29日 12時) (レス) id: a8a8fc489f (このIDを非表示/違反報告)
シャオシィンサイ - やばっ！！ちょっと見なくなったうちにめちゃ更新してるやないかい！！！←褒めてます)^o^( (2019年7月28日 18時) (レス) id: 5fe94f284c (このIDを非表示/違反報告)
チョコ＆ピーナッツ(プロフ) - 初めまして！！このシリーズを2日かけて一気読みしました！！とても面白いです！！ツイッターも勝手ながらフォローさせて頂きました！！ (2019年7月27日 7時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - ありがとうございます！！嬉しいです！ (2019年7月26日 20時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるクラ | 作成日時：2019年7月22日 20時
