episode．21 ページ22
焦凍side
本を取ると、ツバメは外に飛んでいった。
焦凍「“Diary”か。」
座ってパラパラと本を開くと、紙が挟んであった。
焦凍「なんだこれ。」
その紙を開くと“診断書”と書かれていた。
――――――――――――
診断書
八百万A
病名:感情喪失症
症状:自らの感情を自覚・認知したり表現すること が不得意で、空想力・想像力に欠ける。
原因:不明。
――――――――――――
そういう事か。
Aは感情がでなかったんじゃない、無かったんだ。
『ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ。ｵﾄﾞｳｻﾞﾏ...ｺﾞﾒﾝﾅ...ｻｲ...ｳﾏﾚﾃｷﾃ....ﾜﾀｼﾊ...ﾊﾞｹﾓﾉ....ｱｸﾏ..ﾃﾞｽ｡』
焦凍「違う。お前は、化け物、悪魔なんかじゃない。」
俺はAの汗を拭いた。
焦凍「気休めにしかならないが。」
俺は右手をAの額に当てて冷やした。
焦凍「何だこの傷。」
額を冷やす時に前髪を分けた時にいつも隠している左目が見えた。
その左目には切り傷があった。
“フラッシュバック”の個性にかかった時に浮かび上がった傷じゃない元々あるものだ。
焦凍「頑張ったな。」
俺はその傷を撫でた。
『ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ...ﾓｳ..ｲﾔﾀﾞﾖ...ﾅﾝﾃﾞ.....ｲﾀｲ...ﾃﾞﾓ...ｲﾀｲｯﾃﾅﾝﾀﾞﾛ。』
俺はその言葉の意味がわかった。
暴力を受けまくって、痛覚が麻痺してしまったんだ。
暴力を受けまくってしまったせいで、自分がどうでも良くて、生きては行けないと思っているんだだから、
『ﾓｳ....ｲｷﾃｲﾃﾊ....ﾀﾞﾒﾅﾝﾀﾞ..ﾀﾞﾚｶ...ﾜﾀｼｦ...ｺﾛｼﾃｸﾀﾞｻｲ。』
焦凍「大丈夫だ。お前は生きていていいんだ。」
思ったことがある。
さっきから両親は出てきても、八百万百、つまり姉が出てこない。
Aに直接暴力を振るったのは両親か。
少しずつ、痣が消えていった。
『ん......轟？』
Aが起きた。
焦凍「目を覚ましたか。」
『あ、あぁ。』
Aは寝ていた布団を畳んだ。
『なんでいるんだ？』
さっき寝ていて、魘されて辛そうにしていたのとうらはらにいつもどうりのAに戻っていた。
『.....それ読んだのか。』
Aの目線は俺が持っていた診断書をとらえていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 239人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫築かなめ - 好きです！面白いですね、更新頑張ってください (2020年8月21日 23時) (
レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
麻里 - お疲れ様です。続き、たのしみです。更新、頑張って下さい (2019年9月20日 21時) (レス) id: c144890f71 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美貴(プロフ) - 早く続きが読みたくなりました。応援してます。頑張って下さい。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: 2e01491128 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜胆 | 作成日時：2019年9月16日 17時
