【ヒロアカ×刀剣乱舞】轟家の失敗作少女の個性は"刀剣乱舞" (ページ5)

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第4話ページ5

焦凍と私が煮え湯を浴びせらてから、お母さんは病院に入れられ、お父さんから焦凍への訓練がいっそ厳しくなった。

私はお母さんに付けられた火傷が酷く醜く思えてきて、焦凍と4歳の誕生日にお揃いで買った薄青のマフラーを身につけた。

ある日、焦凍の訓練が始まる前に近くの本屋さんに来ていた。

『何かいい本ないかな。』

本屋の中を歩き回っていると、1つの本が目に止まった。

『日本刀の歴史？なんだこれ。』

その本を衝動買いしてしまった。

そのまま家に帰り、部屋で本を読み始めた。

焦凍の訓練は親父に用事が入り、無くなっていた。

安心して本を読める。

『「粟田口吉光の短刀は鋭い切れ味だが、主人の腹は切らない」か、いい刀だな。薬研藤四郎は。』

すると、目の前に刀が刺さり、桜の花びらが舞った。

薬研「よお大将。俺っち、薬研藤四郎だ」

桜の花びらの中から短刀を携えた少年がでてきた。

『薬研藤四郎！？』

薬研「そうだぜ、大将。大将の個性で顕現したんだ。」

『個性で顕現？私の個性は"氷"だけだ。』

薬研「いや、違うぜ。大将の個性は3つ。"氷"、刀身のない刀の柄から炎を出す"刀炎"、そして俺たちを顕現させ、俺たちの暮らしている本丸を繋ぐ"刀剣乱舞"。」

『初めて知った。でも、個性のことは誰にも話さない方がいい気がする。個性のことを教えてくれてありがとな。薬研。』

薬研「ならこれを大将に渡しておくぜ。」

私は薬研から日本刀を貰った。

『これは？』

薬研「刀身のない日本刀だ。」

『ありがとな。』

私は刀を抜いた。

『刀炎。』

刀身が青い炎で作られた。

薬研「綺麗だな。」

『ああ。こんな個性、気味悪がられる。』

薬研「俺はそろそろ本丸に戻る。大将も本丸に時々来いよ。」

『じゃあな、薬研。』

薬研は桜の花びらに包まれて、消えていった。