捌拾参 ページ22
宗次郎side
激しい討論の末、結局最初にお風呂に入ったのは高荷さんだった。
一番汚れてないから。
まあそうなことはどうでもいい。
今、Aと二人で神谷さんに頼まれて買い物に来ている。
なんか…ニヤニヤしながら言っててすごく不自然だったから、きっと二人にしてくれたんだろう。
「ねえ見て宗次郎！紅葉がすっごく綺麗だよ！」
綺麗な女物の着物を来て僕の隣を歩くA。
白い肌が黒髪によく映える。
「もう買い物も終わったし、舟に乗りたい！」
見ると、多分観光のためにある屋根のついた舟。
見た所お客さんもいなそうだ。
「そうだね、そうしようか。」
「よし！やった！」
買ったものを持ち直し、そう小さく呟いたAの後を追いかける。
船頭のところで止まり、僕を待っている。
船頭にお金を渡して、Aと舟に乗り込んだ。
今日はお客がいないから、ということで、二人しか乗ってないけど出発することになった。
ゆっくりと動き出す舟。
町の賑やかな音と、水の音が混ざり合って、なんとも言えない感じ。
もちろんいい意味で。
「もみじが綺麗だねえ…見て宗次郎！あの木が一番赤い！」
僕の腕をつかみ、その一番赤い木を見て指差す。
その顔は笑っていて。
その顔を見ていると…幸せだなあって感じる。
そうだ…。言おう。
今しかない…。
ーーーーーーーーー
Aside
私のわがままで宗次郎と舟に乗って、紅葉を見ていた。
なんだかしーんとなっちゃって、もしかしたら宗次郎、面白くないのかも。
そう思って無理やり一番赤い木を見つけてはしゃぎ立てた。
「ねえ見て宗次郎！あの木が一番赤い！」
宗次郎の腕をつかみ、赤い木を見る。
笑ってよ宗次郎…。
なんか…紅葉より私の顔を見ているような…
どうにも気になって、宗次郎を見た。
「ねえA。」
「ずっと…この先も、一生僕と一緒にいて。結婚しよう？」
宗次郎が微笑んだ。
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キーさん(プロフ) - もう7年も前の作品だけど、いつか更新されることを願ってます！ (2021年8月19日 16時) (
レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
╋雨降りジョーカー╋(プロフ) - 控えめに言って 神作品。作者さん凄すぎるわ...この作品は非の打ち所のないんだけど... (2018年10月17日 23時) (レス) id: 380c7fa183 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - とっっっても面白かったです！ 楽しい時間をありがとうございました！ (2016年12月20日 19時) (レス) id: 88676b10f6 (このIDを非表示/違反報告)
北山LOVE - チョー面白かった！宗次郎大好き！ (2016年12月10日 4時) (レス) id: 2b9049c483 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - めっちゃ面白かったです。宗次郎が剣心の味方なのもいいですね！ありがとうございました。。 (2016年7月3日 1時) (レス) id: c21e049532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青りんご | 作成日時：2014年12月21日 10時
