るろうに剣心もう一つの伝説《瀬田宗次郎編》《京都大火編》《伝説の最後編》 (ページ38)

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四什玖ページ38

「いや…そういうことだから、これは僕と弥彦の内緒ね。」

「あ…おう。」

そうして二人で畳の部屋へ入っていく。

布団が用意されてて、そこに宗次郎が寝かされている。

…大丈夫だといいけど。

「俺も寝てくる。じゃあな。」

そう言って左之助が出て行く。

すると薫が私の方に向き直った。

「A…おかえりなさい。」

なんか…家族みたいだなぁ……
懐かしいこの感じ。

「ただいま！」

泣きたくないから笑顔で返す。

ここでは泣きたくない。
っていうか、泣いてるところを見せたくない。

そんなことを思っていると…

「あ、あんた、いつ帰ってきたの！？」

そんな声が聞こえて皆んなが振り返る。

そこには恵がいた。

「あ、恵！」

「あ、恵！じゃないわよ！まったく…誰よ、そこの人。」

宗次郎に気付いたらしく、目を丸くしている。

「僕の友達だよ。この人を…」

「傷だらけじゃない！」

私の言葉を遮り、恵が滑り込んできた。

そして体を触って体の状態を確かめている。

「……命に別状はないわ。ただし熱がある。安静にしてないとだめよ。」

「そっかあ…」

大したことじゃなくてよかったな。
熱くらいならすぐ治るでしょ！

「そう。じゃあ私、水持ってくるわね。」

薫が部屋から出て行く。

恵もどこかへ行ってしまった。

「…で？優月、お前は一体どこへ行ってたんだ？」

左之助の声が聞こえて振り返ると、さっき寝に行ってしまったはずの左之助が私の横に座っていた。

「いつの間に来たんだよ…」

「さっきだよ。いいからとっとと聞かせろよ。」

「俺も聞きたいからよ！」

弥彦も興味津々だ。

「あのね、まず結果から言うと、剣心さんは指名手配されて「お待たせ！」」

薫がやって来てしまった。