20 ページ20
「ねぇA。この前水上さんと公園にいたって本当？」
１週間後、莉音はニヤつきながらそう聞いてきた。
「え！...え！？」
まさかこんなに時が経ってから聞かれるとは思っていなかった。次の日は身構えていたものの、さすがに今は油断していたため顔が真っ赤になる。
この状態で否定したところで信じてもらえないなと諦め、真っ赤な顔を周囲から隠した。
その私の様子を肯定と捉えた莉音は、
「告白したの？」
さらっと爆弾を放ってきた。
「ちっ...違っ！！！！」
思わず大声を出してしまう。周りの人が私の方を向き、慌てて声を抑える。
「違う違う違う違うっ！」
「顔真っ赤だよ。その時も二人とも真っ赤だったらしいじゃん」
「み、見てたの...？」
でも莉音の言葉からすると、誰かから聞いたような...？
「鶴崎さんに聞いたんだ」
「...え？」
たっぷり10秒ほど経ち、やっと状況が分かってくる。
でも、なんで。なんで、
「...莉音って鶴崎くんと知り合いだったの？」
「うん。最近、声をかけられて」
「へえ...」
TQCで莉音は話題になっていたし、鶴崎くんも気になったのかな、なんて呑気に考えた。なんだ、部室ではニコニコ笑ってただけなのに、やっぱり可愛い子には興味あるんじゃん。
「水上さんとAをくっつけたいんだけど協力して、って言われてね」
「えっ...えぇぇぇぇえええっ！？」
今度こそ、絶叫だった。周りの人なんか気にしていられない。
「面白そうだからさ、協力しようかなって」
男の大半が惚れる天使の微笑みを向けられたが、今の私には悪魔の微笑みにしか見えなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - 水井美桜さん» 初めまして！ありがとうございます！まだ書き始めたばかりですが、応援してくれると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年2月17日 21時) (
レス) id: 61ab462562 (このIDを非表示/違反報告)
水井美桜 - コメント失礼します。好きです。(何だよ急に)りんさんもこの小説も大好きです。これからも更新頑張ってください!! (2018年2月17日 20時) (レス) id: 3334569064 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2018年2月16日 19時
