愛されてしまう罪 ページ20
G side
ふぅ
やっと
解放される
そう思っていた
なのに
まだ
この部屋にいる理由は
紛れもなく
彼女で
見つけてしまった
SCHLOSSに
愛を注いでいる後姿を
見たら何も言えないわけで
中国語で話しかけてることから
きっと
中国でのサイン会か公演で
覚えていたのだろう
Aヌナは
一度会ったら忘れない
いや、正確に言えば
忘れられない
だから
ほら
頭なんて撫でちゃって
本人無意識だろうけど
相手にそれがどれだけ
ときめかせる行動か
愛されてしまう罪を
いい加減理解してほしい
そんなテンション下がる俺を
さっきから
ずっと見つめる視線
あえて
そっちには視線は返さず
楽しそうなヌナのもとへ
G「デルヌナ行こう」
そう言って頭を
ぽんぽんっと
撫でる
その手を
すっととって
you「ごめん、そうだね」
振り返ったヌナの表情は暗かった
you「会長、では私たちはこれで」
SM「いや、まだ早いぞ!
今日はどうだ?事務所で歓迎会でも開こう!
な、いいと思わないか?」
MJ「いいですね!」
SH「ぜひ、僕たちも参加させてください!」
CY「はい!ぜひぜひぜひ!」
はぁ…
それはないでしょう、会長
you「すみません、大変嬉しいお言葉ですが
皆さんお忙しいでしょう
都合も聞かずに勝手に
開くものではないです
ましてや、たかが私達のために」
G「そうです」
SM「いや、気にするなよ
お前たちだからこそ開きたいんだ
だから、な?」
you「いえ、会長
私達は遊びに帰ってきたわけではありませんので」
ピシャリと
言い放ったヌナは
相当怒っていた
凍った空気
僕らは
振り返らず
部屋を後にした
先を急ぐように
どんどん歩みを進めるヌナ
G「ヌナっ!待ってってば!」
やっと捕まえると
you「ごめん…
抑えられなかった
私達は
何も悪くなかったのに
アメリカで
過ごしたこと
後悔はしてない
でも
それは望んだことではなかった
それは変えられない事実
なぜ?
なんで私達が
逃げたと後ろ指さされなきゃならないの?
わかってるけど
許せない
それを歓迎会?
アイツが私達を追いやったのに
今度は喜んで迎えられる
どれほどの屈辱」
G「Aヌナ…
大丈夫
僕らは
取り戻すなんてことしなくていい
もうすでに持ってるんだよ
彼ら以上のモノを」
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作者名:リン | 作成日時:2015年3月14日 23時