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14.宝物 ページ15
「ない、キーホルダーが」
こんなにものを無くすとは、どうかしてるぞ、私。
「あれは電気からもらったものなのに…」
まだ心の底で動く気持ちをどうすることも出来ず、私はただ教室の机の上で鞄を漁る。
あー、もう、ついてないよ。
確かあのキーホルダーは中学校に入る時電気がわたしの誕生日にくれたものだ。
ラベンダーの花が昔から好きな私はもちろん気に入った。
転校してからも今までも、これは私にとってのお守りだった。
-遠くにいても、いつかまた電気に会えますように-
隠しきれない想いはただ私を苦しめるだけだった。
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作者名：広瀬. | 作成日時：2018年1月6日 9時
