素直じゃない君 part2

49.イラスト ページ19

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―凛「そんなことも、あったよな...」

俺は、ずっとあいつのことが好きでいつも好きだって言いたくなったけど...恥ずかしくて、素直になれなくて言えなかった。

それで...とうとうオーストラリアに行くと決まっても言えなかった。

でも、俺は決めた...オーストラリアでもっと強くなってからあいつに伝えようって。

...そう思ってたのに、俺は強くなれなかった。

だから今も…こうやってあいつに言えずにいる。

『好き』、そのたった一言をな。

あいつのためにも、早く強くなんねぇとな...

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−Aside−


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―翌日、私は休み時間、真琴、ハルと一緒に話をしていた。

すると…

渚「ハルちゃん!まこちゃん!Aちゃん!」

扉の方から渚の声が聞こえてきた。

見てみると、やっぱり渚だ…怜君もいる。

渚「やっほ〜♪見て見てー!」

怜「ああ〜、ちょっと!」

渚は怜君の手を引っ張って教室に入ってきた。

ん?何か持ってるけど…

渚「じゃーん!」

そして真琴の机の上にある雑誌のような物を広げた。

真「ジャージ…?」

ジャージを注文して作ってくれる会社のカタログだった。

渚「うん♪せっかく水泳部作ったんだから、ジャージもお揃いにしたいなーって思って♪」

あ「へぇ、いいかもね♪そういうの!」

真「うん、本格的に動き出したって感じで。」

渚「でしょー?デザインはこのタイプ、色はこれで、あと校章の他にもイラスト入れられるんだってー♪」

怜「ま、まさか君岩鳶ちゃんを…?」

渚「入れるつもりだよ?」

怜「あれは美しくない…」

怜君は嫌そうに顔を片手で覆った。

真「鮫柄学園のはサメと刀をモチーフにしてたっけ?」

あ「そうそう、あれ結構カッコいいんだよね!」

渚「ね!僕たちも対抗してリアル岩鳶ちゃんにしたらどうかな?ね?ハルちゃん!」

渚がハルに声をかけると、ハルはスケッチブックを取り出して何かを描き始めた。

あ「ん…?」

ハルはささーっと絵を描き、私たちに見せてきた。

それは、リアルに描いた岩鳶ちゃんの絵だった。

あ「さ、さすがハル…」

私とまこちゃんは苦笑いを浮かべて絵を見つめた。

怜「う、美しい...」

あ/渚/真「え…?」

れ、怜君…思考回路おかしいよ!?


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