転スラ!!〜異国転生物語〜

プロローグ1 ページ1

「Aー!!遅いｰ!!」

「どうやったらこんなに遅刻出来るんだよ·····」

『ごめん·····!!』

Aはゼェゼェと息を切らしながら2人に駆け寄った

『なんか今日は運が悪いんだよ·····目覚まし時計鳴らないし､信号は全部赤だし·····』

涼香はフッと口元を緩ませた

「さっさと行くぞ」

「映画始まっちゃうよー!」

蒼は周りの視線を気にする訳でもなく大声で叫んだ

A達は映画館に向かって走り出した

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「塩ポップコーンMサイズとコーラMサイズ」

『私は·····シナモンチュロス1つと､コーラMサイズ』

「キャラメルポップコーンLサイズとオレンジジュースLサイズ!!」

蒼の注文に少しの沈黙があった

「えっと·····」

スタッフも少し戸惑っている

「お前どんだけ食うんだよ·····」

『いいなぁー蒼は｡いくら食べてもあんまり太んないから』

「いいじゃん!!朝ごはん食べてないんだもん!!」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

映画の中盤に差し掛かった頃だった

いきなり映像画面が真っ暗になった

映画を見ていた人達はザワザワとどよめいている

その時アナウンスが鳴った

«６番ホールで不審火が発生しました
スタッフの指示に従い､落ち着いて避難してください»

「火事?!」

蒼は少し慌てたように叫ぶ

隣のホールでは何かが崩れ落ちる音や誰かの悲鳴が聞こえる

Aは嫌な胸騒ぎがしていた

『ねぇ·····６番ホールって·····隣だよね·····』

ある人が非常口へと駆け出した

それが合図かのように周りの人も非常口へと走り出す

「私達も急ごう!」

『うん!』

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