夢見る背中*3

---128 side tosaka ページ41

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深『あんた今何処にいんの？』






臣「…………もうすぐ事務所？」






深『今すぐ私のとこに来なさい。』









深山さんからの謎の呼び出し。
それもなかなかの意味深な声色で。


心配になって足早にキッチンへと向かった。







臣「失礼しまーす」





深「遅い！」





い「充分早いから！！」






苛立つ深山さんと、なんとかフォローにまわろうとする、いずみさんがそこにいて。








臣「どうしたんすか？」





い「……………撮られた」





臣「誰が？」





い「Aちゃん……………」






臣「誰、と？」








人によっては裏拳でちゃうけど。









深「あんたんとこの、関西人」






臣「なぁーんだ。心配して損した」






い「何処が良かったのよ？
相手は豊川。最近すっぱ抜きしまくってるフリーカメラマンよ。
Aちゃんが、責任取るとか言い出したらどうするの？」







臣「……やべぇな、それは。」








遊んでる奴らの中じゃ有名なフリーカメラマン。
そんな奴に狙われたとか……





二人が何もないのは分かってる。




だけどもしもの時、いなくなったりでもしたら…？



嫌だ。
俺の横に置いときたい。



俺以外と撮られてんのも、嫌だ。




なんてのはまぁ、言わないけど。









深「これからAちゃんが豊川の説得するの」





臣「は？一人で？意味わかんねぇ」




深「才能ある子の過去には、才能ある彼がいたみたいなのよ」





臣「…なるほどな」






深「もしもAちゃんだけで無理なら、私と社長が殴り込みに行く。
任せて、しっかりデータと他にも色々絞りとってくるから！」






他にも色々は……聞かないほうが身の為だな。








深「それでね？
Aちゃんの様子を見て、隣でそのまま話すか、ここに戻すかするから。

臣ちゃんにお願い。
一人で戻ってきたAちゃん、支えてあげてくれる？」








本当はこんなこと、タレントに頼みたくないだろうな。



だけど、あいつを支えるのは









臣「その役目、俺しか出来ないもんね？」









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これは、
泣くのを堪えて、歯を食いしばりながら帰ってくる
10分前の出来事──。









お前を皆で守ろうとしてること、分かってるかな？







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