夢見る背中*3

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2時間後には来ることになってる“豊川さん”。
その間にもう一度詳しくこの日の事を振り返った。



そして、二人で実家に帰省する予定があることも話した。

だけどそれは、親戚のような付き合いをしてきたからであって
未来を視野に入れた挨拶をしに行く訳ではない。







H「もしこの写真を何処かの会社に買われてたら…分かるよね？」




健「二人で行くことに関しては？」





H「これからの話次第、かな」







固まる空気に、目を瞑り心を落ち着けた。






「なんとか、します」









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「失礼します」





ノックの音と共に入ってきたのは…やっぱり、見慣れた彼だった。









豊川「……なんや、社長おらんやん。」





「どうぞ、座ってください」




豊川「硬っ苦しい…どないしたん？」









小会議室に私だけ待機して、“豊川さん”と対面した。
私だけで待っていたのが気に食わへんみたい。



着席するのを見届けて、私も椅子に腰掛けた







「………………久しぶり、としくん」





豊川「おぉ、久しぶり。社長は？」





「今出先やねん。私と話、進めよ？」






豊川「話になれへん」









偉っそうな態度に、昔の面影は全く無くなっていた。









「何でこんなん、撮ってん？」






豊川「まだあんで？」









ニヤリと笑って出してきた写真は…………









健にぃじゃなくて








私のプライベートな写真ばかり。









「………学校の近くにおる不審者、あんたか」






豊川「なにそれ？」





「帽子深めにマスクして、フラフラしてたやろ。」









ジッと睨む私を見て、嬉しそうに笑う“としくん”に









全身から鳥肌が立つ。

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