夢見る背中*3

---113 ページ26

.




良し！



熱もない！鼻水もない！咳もない！
テストも上場！





どーも、お待たせしました。
Aちゃん回復しました。







「おはようございまーす」






久しぶりに事務所に顔を出して、厨房へ向かう。







い「…A！！！！おかえりー！！！！」






いずみさんが持ってた水菜の段ボールを投げてこっちに走ってきて
深山さんが焦って段ボールをキャッチ！




飛び跳ねながら走ってきたいずみさんに抱きしめられる。





い「もぉ！オネェ臭くて寂しかったのよー！！」





深「なによ！いい匂いって言いなさい」






私を抱きしめる力が強いです、いずみさん。






「た、ただいまです！
学校のテストも終わりました！
後は年明けの試験だけです！」





い「お疲れ様ー！
えっと次は…札幌に間に合ったね！
よく頑張った！！！」





良い子良い子と頭をこれでもか！ってくらいに撫でまわされる。









い「そうだ。」








いきなり離れて、ロッカールームへと消えて行った。








「深山さん、遅くなってしまってすいませんでした。
体調管理しっかりします。」





頭を下げて、穴を空けてしまったことを謝罪する。






深「受験も被ってる学生に、無理させた私達も悪いのよ。
Aちゃん、ごめんね？
しっかり治して復帰してくれてありがとう」







泉さんとは違い、ごつごつとした手で優しく撫でられる。








い「Aー！！
頑張ったから、これ！ご褒美！
但し当日もギリギリまで仕事すること。」








目の前に現れたのは、札幌公演のチケットが二枚。







「………嘘？」





い「哲也が取ってくれてたの。
チームも始動するし、最後まで頑張ったから。
…あ、一応関係者席だから、ね。

皆が頑張ってきた姿最後に一緒にみよう？」







.

---114→←---112 side tosaka

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す