take 34 ページ36
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車を走らせて2時間弱、なんとなく目的地が分かり始めた。
「剛典君…………海だよ。」
岩「うん、海。」
窓を開ければ、季節外れの潮風が頬に当たる。
車と停め、周りを見渡せば暗くて人影もない。
砂と水が擦れる、海の音だけが静かに流れ
私と、剛典君だけの空間が広がる──。
「海かぁ…。全然来てなかったな」
岩「ここ、俺大学時代によく来てたとこ。
嫌なこととか、調子悪いとここ来てリセットすんの」
「うん。何か分かる。」
ここに着く少し前に寄ったコンビニで買ってきてくれた缶コーヒーで手を暖めながら
ただひたすら、海の音を聞いた。
岩「俺今からベタな事言うわ」
「え、、うん…?」
岩「この太平洋を、ずーーーーっと行けばアメリカがあるんだよ。
距離は離れてても、地球に実在してんじゃん。
所在地まで分かってんだし。
ここをずーっと真っ直ぐ。
この先にちゃんと居て、日本に戻ってくるために頑張ってる。」
「…うん、」
岩「だからさ、思いっきりここで叫びなよ。
会いたいー!!って。
伝わるかもよ?」
「…ふふっ、そうだね(笑)
よし…。
会いたいよ、広臣君ー!!!!!!!!」
ザザン、と返ってきた返事に
なんだか笑えて、
やっぱり海っていいなぁって。
剛典君を見れば、
我慢していた分の涙が溢れて。
潮風だったはずなのに、
甘い匂いに包まれる。
剛典君の前では、
涙が耐えれなくなったみたい。
私本当はこんなに泣き虫じゃないんだよ…?
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りみ(プロフ) - 初めまして!そうなんです。全くもう、何処に甘々置いてきたんでしょうか?きっと柏木に奪われました☆テヘペロ← 2に進んで頂けるの嬉しいです\(^o^)/ (2015年10月17日 18時) (レス) id: 22627e930e (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - うん、ドロドロだね。柏木ムカつくね。最低だね。て、読み始めたらはまっております、はじめまして。あゆです。2に進みまーす! (2015年10月17日 16時) (レス) id: 7f78f03745 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - maikoさん» 柏木ムカツキますよねーっ( `-´ ) (2015年10月12日 18時) (レス) id: 22627e930e (このIDを非表示/違反報告)
maiko(プロフ) - 柏木ムカつくっー! (2015年10月12日 17時) (レス) id: 7398d9c457 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - そらさん» えへへー!別れちゃいましたー!(笑)臣様泣いちゃってまーすヽ(;▽;)ノ (2015年10月11日 10時) (レス) id: 22627e930e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りみ | 作成日時:2015年9月16日 23時