僕と私の契約恋愛

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朝礼後、あさイチで外回りに出かけた。

途中、見慣れた車が駐車し、健二郎が運転席から後部席へと回り
ドアを開けると、中から直人とAが出てくる。





直人はこっちに気付いて、僕から隠すようにAと重なりながら並んで歩いた。


…なに、それ。




僕に挑戦するの？









外回りを終わらせ、営業部には戻らず社長室まで上がった。









哲「璃ちゃんおはよう！
…あれ？Aちゃんは？」





璃「今日は朝から副社長と挨拶回りです」




哲「そっか。ありがとう」









Aのデスクに未使用の付箋が電話の隣に置かれてる

一枚剥がし、メッセージを残してその場を去った。








Aがこちらに、意識をくれるように。

別に口実なんて何でもいい。
会社に戻ってきたら、俺の元へ連絡をくれたらいいんだから。









そう思って残したメッセージはランチのお誘い。

直人のことだから、絶対に昼は過ぎるだろう。








案の上戻ってきたのは2時もだいぶ回ってから。
連絡をくれるかと思っていたのに、Aはわざわざ足を運んでくれた。





それが嬉しくて、連れ出しちゃおって
悪戯心に少しの火が付く。








『今からA、借りるね』




直人に送ったメッセージはすぐに既読になった。


返信もきた。







僕は未読で、Aを連れ出した。








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