僕と私の契約恋愛

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哲也さんのいる階数まで下がる。
居るといいんだけど。

お昼を過ぎて、そろそろ3時に近い…








久しぶりに降りる階に少しだけ緊張する。




営業部の扉を開け、一番奥にある一課のシマを探した。
課長席に座ってなにやら作業をしている様子。





今日は、眼鏡姿なんですね♡
やだ、♡おそろーい♡♡
どうしよーぅ♡♡
本当はそれどころじゃないんだけどー。









コツコツとパンプスを鳴らしながら歩くのは未だに恥ずかしい。
許されるなら、仕事中もぺったんこのシューズでやりたい。

だって、ほら。
見慣れない誰かの闊歩の音だけでこんなにも視線が集まる。
集団の中の仕事は、これだから出来ない。


私はひっそりこっそりする作業が好き。









哲「あれ、Aちゃん。
おいでおいでー。



帰ってきたの？お疲れ様」




「哲也さん…すいません、連絡が遅くなって」




哲「忙しかったんでしょ？外回りお疲れ様」






割と遠くの時点で私に気付いてくれ、おいでおいでと手招きしてくれた。
それに合わせて小走りで近付き、哲也さんの元へと行った。
素敵な笑顔で迎えてくれると、ここまでの視線も苦痛じゃなくなる…♡






「付箋見ました。
連絡も出来ず、申し訳ございません」



哲「いいよー、こうやって来てくれたんだし。」






眼鏡を外し、眉間を揉んで、腕時計で時間を確認する。
一連の動作も全てが綺麗……







哲「んー…おやつ休憩、しに行こっか？」






デスクから立ち上がって一人で来た道を、
今度は哲也さんと歩いた。





哲也さんがいるだけで、視線が和らぐ気がした。





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