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とりあえず感謝の意味も込めて、阿部さんに軽くお辞儀をして自分の仕事に戻るが、あっという間に就業時間。結局いつも通り、後輩指導と課長からの呼びつけでバタバタしたまま、就業時間を迎えてしまった。
やりたいこと。終わらなかったなあ、、
どうしよ、やっぱり誘い断ろうかな。とか思いながら、キリのいいところまでと、変わらず作業を進めていると、いつの間に横に来ていたのか、阿部さんがいた。
阿部「Aさん。ミーティング。行きますよ?」
「へっ?」
驚いて振り向く間に、勝手に保存ボタンを押して、私のパソコンを取り上げ、歩いて行ってしまう。
阿部「もうこの部屋戻らないんで、荷物全部持ってきて下さいねー。」
こちらに背を向けたまま大きめの声で言われる。
「え、待って待って」
まとまったような、まとまっていないような、ざっとデスクを整理して、とりあえず必要な荷物を抱え、ずんずん遠ざかっていく阿部さんを追いかけていると、途中で向井くんとすれ違う。
向井「あ。先輩。阿部ちゃん先輩怒らせたんすか?」
「へぁ!?なんで?」
急に話しかけられたから、振り返りながら変な声でた。
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作者名:紫 | 作成日時:2023年8月4日 2時