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距離感.3 ページ50

阿部side.



向井の携帯を取り上げて、ふぅんと写真を眺める。


向井「わっ、ちょっと。返してやぁ。」

阿部「だめ。返さない。」

またそんな近い距離で微笑みあっちゃって。

阿部「この海どこ?」

阿部「ここ?ここはねぇ、、
あ。阿部ちゃんも一緒に行こやあ。
めめも誘って、4人で!」

目黒「康二おはよ。俺がどうかした?」

向井「あ!めめ、おはよーさん!今度、俺とめめと、阿部ちゃんとAさんで、この海行こって話し。どお?楽しそうやろ?」

 なんか勝手に話が進んでんなあ…
 Aさんは、行かせないよ?
 海だなんて、、だめ。
 絶対、ナンパされるし。
 誰も近づかせないんだから。

目黒「ん、やめた方がいい。」

向井「なんでなん。」

目黒「…阿部さんの顔、見てみ?」

向井「…!!!」

阿部「…なに。」

 ちょっと今、海行った時のシュミレーションで、忙しいんだけど。

向井「先輩、怒ってます…?」

阿部「別に。…ちょっと邪魔しないで。」

 どうやったら守れるかを考えるのに忙しいの。

ふと顔を上げれば、こっちを見て呆気に取られてるAさんと目が合う。うーん。ナチュラルにあざといからなぁ。悩みながら、Aさんの元へ戻る。

向井「じゃま!??」

目黒「ほら、行くぞ。これ以上邪魔したら、殺されるよ?まじで。」

向井「そんなあ、あべちゃぁああぁん」

そんな言葉はもう聞こえてない。

距離が近い2人を見てイラッとして。海でナンパされること想像したら、さらにイラッとして。嫉妬でおかしくなりそう。

阿部「ね。覚えておいて欲しいんだけど。」

「…?なんですか?」

コテンと首を傾げて、身長差のせいで上目遣い。

阿部「…はぁあ、」

 …まじで、そういうところ。
 何にもわかってないんだから。
 ちゃんとわからせないと。


阿部「あんまり可愛い顔ばっかりしてると、知らないからね?」

「…???」


また、そんなよく分かってなさそうな顔で、こっち見て…

素のAさんを知ったら、皆好きになるんだろうな。なんていうんだろ。何も知らない子を自分のものにしたい。てきな。知らないからとは言ったものの、変な虫がつかないように、気をつけないと…


.

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作者名: | 作成日時:2023年8月4日 2時

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