愛を問う(R.Abe) (ページ46)

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あまい.1 ページ46

あなたside.

あの日あの後、結局なんて言ったらいいのかわからなくて、ずっと黙ったままの私を責めるわけでもなく。

阿部「じゃあ、帰ろっか。送るよ。」

と言って、結局、そのまま自分の家まで帰ってきた。タクシーで送ってもらい、ちゃんと玄関まで送り届けられた。

そんなこと初めてで、玄関の扉を閉めた途端力が抜けて、玄関で座り込んだまま夜明けを迎えた。

太陽が昇ってきて、流石にこのままではと思い、お風呂に入って布団に入った。気づいたら丸一日寝ていて、日曜日の早朝だった。

携帯見たら通知がなんだか大変なことに。
最新のメッセージの通知を見ると、友人から『生きてる？』ときていた。メッセージを開ければ、大丈夫か、何もないか、どうなったのか、返事しなさい等心配している言葉が並んでいた。

まずい…何時間も未読状態だったから、早く返信しないと…

『生きてる。ずっと寝てて、いま起きた。』そう送って、画面を見ると、それでも通知はゼロになってなくて、見たら阿部さんからだった。

『無事に寝れた？』
『怖くなったら、辛くなったら、いつでも連絡してね。』
『大好きだよ。これからいっぱい伝えるね。』

なんだか、あまい。

たくさん寝て、金曜夜の記憶もちょっと薄れていたけれど、ちゃんと現実だったことを物語っていた。

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