愛を問う(R.Abe) (ページ26)

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阿部「…もしもし、初めまして。Aさんの同僚の阿部亮平です。」

友『先ほどは取り乱してしまい、失礼しました。あのスピーカーじゃなくて、普通に話したいのですが、』

阿部「あ、はい。わかりました。」

スマホを操作して普通の電話に。

友『ありがとうございます。ここの内容はAに聞かれたくなくて。設定は、もう大丈夫ですか？』

阿部「はい。大丈夫です。」

友『Aの友人です。先ほどは失礼しました。』

阿部「いえ。あの、僕に何か？」

しばらくの沈黙の後、友達さんは話し出した。

友『すいません。急に大変失礼なことを聞きます。これは完全に女の勘なんですけど、阿部さんはAに好意を持って下さっている。…あってますか？』

阿部「…！！？」

びっくりして、音漏れですら聞かれてはまずいと思って、キッチンへ逃げる。

阿部「…はい。そうです。」

友『そうですか、、

…たぶん。

いまAの心の中は、恐怖心でいっぱいです。』

阿部「…え？」

話を聞きながら当事者であるAさんをみる。Aさんもまた、こちらを不安そうにみている。

友『でもそんな自分に戸惑っているような感じがします。その恐怖心の中にある本心を見てあげてください。いま一緒にいると決断をした彼女の意思は本物だから。』

阿部「それは、、詳しく聞いても良いんですか？」
　
友『なんでそんなことになっているのかは、私からは勝手に話すことはできないから、、でも、無理に聞き出すなんてしてほしくなくて。自分から言うのを待ってあげてほしいです。本当に意味不明で、身勝手なこと言ってるのはわかってるんですけど。』

阿部「…わかりました。約束します。」

なんとなく、心が疲れたってところに繋がるんだろうなって思った。
　

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