愛を問う(R.Abe) (ページ3)

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目黒「あの。Aさん、今いいですか？」

新人である目黒くんが話しかけてきた。

「ん？どうした？」

目黒「A社の案件を進めていたんですけど、途中でわからなくなってしまって、、」

言いにくそうに、少し抑えた声で言ってくる。素敵な低めボイスにそこらのお姉様方が悶えてらっしゃる。

「わかった、デスクまで行くね。ちょっと待ってて。」

キリのいいところで仕事を切り上げ、目黒くんのデスクまで行き作成中の資料をチェックする。

「うんうん、よくできてるね。」

「んー、ここかな？」

座る目黒くんの横に立ち、パソコンの画面上を指さしながら教えていく。

目黒「わ、できた！さすが！先輩に聞いてよかったあ。」

「うん、それで大丈夫だね。じゃあ、戻るから、また何かあったら聞いてね。」

目黒「はい、ありがとうございました！」
にっこり笑顔。この笑顔に落ちない人はきっといないんだろうな。

　 …うん。

周りの女性社員の視線が大変痛いので、とっとと退散する。

自分のデスクへ戻る途中、資料と睨めっこして、うんうん唸っているこちらも新人の向井くん発見。

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