信じたい20 ページ10
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それは、俺と向井と目黒でまとめた、時系列順の資料だった。
阿部「この時間の映像を見ていただきたいです。」
担当「これは、Aさん…?」
阿部「そうです。…昨夜のオフィスの映像も見ていただければわかりますが、これは当事者が残業後での出来事です。彼女はこの時のことを会社へ相談しています。その相談の前に私に連絡がありました。」
担当「そんな。彼女、前職で…」
…?この人は彼女の過去を知っているのだろうか。
担当「どこかへ走り去っていますが、、大丈夫なんですか?」
阿部「はい。少しして見つかり、本日も出社しています。もともと、人間不信、男性不信のある人です。このような行動をした彼に、ついかっとなって、手をあげそうになりました。」
担当「そう、でしたか。」
阿部「また、こちらもお渡しします。」
担当「…!??」
分厚めの封筒から出てきた中身に、担当が驚く。
同期がAさんに、迫っている様子や、後をつけている様子。私物を漁る様子まで、事細かな証拠が入っていた。そして恐ろしいのが、会社の金庫を物色している様子。完全に犯罪である。
もしやと思い、先日向井、目黒に彼に関する情報収集をお願いしていた。そしたら、でるわでるわ。ここまであるとは思っていなくて、少し早めに出社して、情報を整理をしていた俺たちは集まった証拠達に絶句。どうするかと悩んでいたところでの呼び出しで、それらの証拠を手にしたままこの場に来てしまっていた。
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作者名:紫 | 作成日時:2023年12月30日 11時