1話 面接したのに ページ3
「大変！！遅刻遅刻ー！」
朝、私は大慌てで家を出て職場に行く。
なんせ昨日面接をしたばかりで「採用です。明日から来てください」なんて言うもんだから絶対に遅刻する訳にはいかない。
したら絶対にクビになる....！！
「時間....はまだ大丈夫！！」
そう言うが現実はギリギリ。
もう少しでアウトになってしまう。
「あ、確かあそこだったよね....！」
職場に乗り込み、なんとかギリギリセーフで間に合った。
「はぁー....」
久しぶりに走ったので体力なんてものはなく、汗はスゴいしめっちゃ疲れる。
おまけに明日はきっと筋肉痛だよ。
「遅いですよ、五分前には来てください」
「あ、すみません...！」
露木さんは少し苛立っているのか、私にそう言うと「着いてきてください」と踵を返す。
「あ、はぁーい....」
なんとなくで入ったこの職場。
もはやもう無理そうです...。
無理かもと思って五分。
露木さんは少し歩いて立ち止まった。
「ここが今日から貴方の職場です」
「....え？ここって....」
すごく嫌な予感がした。
「そうです。今日から貴方は戦闘班に入ってもらいます」
「はっ？！」
嫌な予感、的中....というより大当たりだよ。
「え、だって私...開発班希望でしたよね？！」
「貴方は開発より戦闘の方が向いている。それだけのことです。....まぁ、頑張ってください」
そう言うと露木さんは去ってしまう。
....面接の意味って...とか思いながら今日から職場になるドアを憂鬱に開けた。
続く
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