異常が日常の街によく似合う (ページ8)

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7話ページ8

「ハァ.....」

私はわざとらしくため息をついてみせた。

「おお、シュラどうしたんだ？」

「....なんだ、番頭か....」

「なんだとはなんだ」

コーヒーを飲みながら聞いてくる番頭に本当に聞く気があるのか。

と聞いてみたいが、その質問は無意味なので止めておく。

「いやーね？最近は暇で暇でしょうがなくて」

別に堕落王フェムトじゃないが、これだけ平和だと暇すぎて嫌になってくれものだ。

....別に、平和じゃないけれど。

「ふーん....じゃあ、簡単なお仕事を頼んでも良いかな？」

「オッケー！！今ならタダでやっちゃう！」

とサラリと外道的な言い方をするが、別にお金をいつもとっている訳じゃない。

「その仕事内容は___」

「えっ」

その内容は簡単なものだった。

しかし、その相手が悪すぎた。

「....俺か」

「そうだよ」

仕事内容はこうだ。手紙をある人物のもとへ届けて欲しい。

「なっ、なんでザップも？！」

「どうせアイツなら暇してるだろうしな」

まぁ案の定、電話してみたら愛人のとこにいたみたいだから良かったんだけど。

「いや～！しっかしザップがいてくれて良かったよ！」

「....まぁな....！！」

ザップは疲れたように言ったが、まぁ気にしないでおこう。

手紙を届けるのは思ったよりも簡単なお仕事だった。

しかししかししかーし！！！！

今が命の危機なのだ。

「なぁ、ひとつ良いか」

「なんだい、ザップ！！」

後ろに追いかけてくるピンクの大きくなったノミみたいなバケモンを遠ざけようと走りながらザップが話しかけてきた。

「アイツはどーすればいいんだ？！」

「どーって....」

そう考えていたとき、一本の電話がきた。