エピソード7【楽しいなんてありえないから】 ページ9
「A、今日は楽しそうだな」
「....何ですか、急に」
町を歩いていると、リヒトさんに声を掛けられた。
....もし、私じゃなかったら、どうするの。
「大丈夫だ。Aなら、間違いなく見つけられる」
「....どうゆうことですか」
やっぱり、リヒトさんは苦手だ。
....だって、私のことを見てくれるような気がするから。
私は偽り。だから、本心を隠さなきゃいけない。
なのに...
「あれ、A?」
聞いたことがあるような声がした。
あれは、多分....
「兄さん...」
「よぉ、元気にしてたか?」
可笑しくね?
家出してから1日しかたってないのに。
それは、さすがにその質問は早いと思うよ。
「え、えぇ....」
アンタらの家よりはな。
「実はな、母さんがあのあと倒れたんだ。どうするつもりだ?」
「どうって....」
いやいや。倒れたのは私のせいだって?
それは、可笑しいから。
「お、お見舞いには行きます....」
「家に帰れ」
....は?意味わかんない。
あぁ、これはアレか。
また虐めようっていう。
「そ、それは....」
嫌だ。帰りたくなんかない。
....リヒトさん。
やっぱり、私に楽しいなんてないよ。
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