エピソード4【家族なんていらない】 ページ5
例えば、誰かが私に
この世界で生きる理由は何か
と聞かれれば
「意味なんて何もない」
と答えるだろう。
例えば自分自身に
生きたい理由は何か
と聞かれれば
「こんな世界、生きてても仕方ないよ」
と答えるだろう。
いつかは分かる答えも、今は分からないフリをする。
私は本当に悲劇のヒロインだ。
誰しも持っているものを私は何1つ、持ってはいない。
理不尽だらけの世界。
だからこんな世界、私は好きになれない。
.....そう。家族だって、選べないのだから。
「ちょっと、A。
なんでまだこの家に居るの。
早く出てけって言ったでしょ?!
日本語も分からないの!?」
そう言い、私の母らしき人は私を殴ったり蹴る。
私の母は、理不尽なことしか言わない。
そんなボロボロな私を見て、家族は笑っている。
.....こんな家族、滅びれば良いのに....ッ!!
「なんで.....なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!!!!
......どうして、いつも私ばっかりが悪いの.....!?」
「煩い!!親に反抗すんな!!」
もう、我慢も効かなくなって、私はつい叫び出してしまった。
母以外の人は、驚いてたけど。
ああ.....本当に、私って
悲劇のヒロインだね。
「....ああ、こんな家族....滅びたら、どれだけ幸せなことか!!
....お望み通り、消えてあげる。私は、人形なんかじゃ、ないんだから」
そう吐き捨てて、私は家に出た。
行く場所なんて、ないくせにさ。
エピソード5【問うもの、問われるもの】→←エピソード3【心配なんて、いらないから】
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