初めまして...じゃない ページ16
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2人だけになった病室には時計の秒針の音だけが響く。
しばらくの沈黙の後、流星くんが口を開いた。
青「俺な…もう、長くないんやて」
『えっ？』
「長くない」その言葉の意味はきっと一つしかないだろう。この状況では。
青「俺な…ここに居る時間が長くて、長すぎて
いつからここに居るのかも分からんくなってて。
ここに来る前のこと、なんも覚えてへんのや。」
私は何も答えず、ただ流星くんの口から漏れる言葉を逃すことなく聞いた。
青「なあ、Aちゃんって 前に一度俺に会ったことある？」
『流星くんと？いや、ここの病院で会ったのが初めてだと思うけど…』
もしかして…と頭をよぎった考えには気付かないふりをした。
青「そうよな…。なんかAちゃんって 初めて会ったって気がせえへんねん。」
『何言ってるの…流星くん。そんなわけ、ないじゃん。私たち…ここで初めて会ったんだよ？』
涙が出そうになるのを必死に抑えながら、
震える声で流星くんにそう言い聞かせる。
でもどうしても堪えきれなくなって、
『ごめんね』と一言だけ告げて病室を飛び出した。
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鞠莉 - 初めまして。鞠莉です。実は私、初めて占つくを利用したのが約2年前でして、当時姉や妹に勧められて、ハマってしまいました。そして、占つくを登録して、最初に読んだ小説がこれだったんです。 (2020年5月9日 16時) (
レス) id: e4ac676c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまんべーる。 | 作成日時：2018年10月11日 18時
