こんな俺じゃなかったら。

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理玖くんと別れた後、翔太と住宅街を歩いていると、翔太がおもむろに口を開いた。







nb「相原くんと浜部くんが亡くなったのはただタイミングが悪かっただけだろ。

...瀬名くん、いい人そうじゃん。友達だって涼太の事言ってたし、2年の間は大丈夫そうじゃね？」

dt「...でも、また高人くん達みたいになったらｯ...」

nb「ならねぇから。もしそうだとしても、俺だけは涼太の側に居続ける、な？」







夕日に照らされた翔太の顔はとても綺麗だった。


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でも、現実はそう上手くいかなかった。







理玖くんと一緒にいるようになってから、2年生になって初めての夏休み。






俺は理玖くんと翔太の3人でよく遊んだり、一緒に俺の家で宿題をしたり、と楽しく過ごしていたのに。







夏休み明けの始業式。








dt「...何で、理玖くん...」








理玖くんは学校に来なかった。








その代わりに、




「昨日、2年B組の瀬名理玖くんが交通事故で亡くなりました」








全校生徒が集まっている体育館で校長先生が暗い表情で言った。








俺のせいだ。






俺が理玖くんと友達になったから。







理玖くんなら大丈夫かもしれない、なんて馬鹿な考えをしたから。








dt「ｯ...また、関係のない子、殺しちゃった」









俺はまた不登校になった。




毎日翔太が来てくれたけど、翔太に会うのも俺は拒んだ。








dt「...母さん、俺って生きてる意味、あるのかな、、、？」








母さんは肯定も否定もせず、ただただ俺を抱きしめた。

俺が俺じゃなくなるまで。-現在-→←# dt

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