０２ ページ3
月山side
金木君にデートの約束をとりつけたその夜、
美味しそうな匂いに釣られ、
僕は人通りのない道を歩いていた。
あぁ...良い匂いだ..
すると、雪の上にうっすらだが、
血痕のようなものがずっと向こうの方に続いているのが見えた。
僕は新たな食を求めてその血痕を追った。
すると、
向こう岸の歩道にふらふらとしている少女が見えた。
そして、転びそうになった少女を受け止めた。
月「おっと、大丈夫かい？」
あぁ...良い匂いだ..なんと香しい、
他の人間など、目では無いくらいに...
あ「綺麗...」
少女がそういったのが聞こえた。
月「君は、人間だよね」
そう言った彼女に動揺してうっかりそんなことを聞いてしまった。
もう、こうなったら食べてしまおうか。
あ「...？
喰種(グール)...？
だからそんなに目が赤いの？私のこと食べたいの？」
話し方が少し幼い...
なんだ...この少女、普通の人間とは何かが異なっていた。
もっとこう...根本的な部分から、
月「そうだね、君は美味しそうな匂いがしてるから、」
あ「お腹空いてるの？」
月「あぁ、まあね、
でも、明日は晩餐だからね、ここで君を食べってしまったら楽しみが減ってしまう」
僕が彼女の頬に手をやりそういうと、
彼女は少し考えるような素振りをして、
あ「ふーん、だったらその晩餐が終わってから食べたら？」
と言った。
月「君...自分が何を言ってるかわかってるのか？」
さすがの僕もこんな人間に出会ったことはなかったから、
うっかりそんなことを聞いてしまった。
あ「まぁ...私ももう行くところないし..」
月「？何かしたのかい？
そういえば、その格好...随分良い匂いを漂わせていると思えば...」
彼女のコートからはみ出した服の裾は血で染まっていた。
あ「人を殺したの、
でも、後悔もしてないし、悪いとも思ってない」
迷いのない彼女のその言葉に心踊らされた。
ふーん、面白そうな子だなぁｗ
これは単純な興味だった。
月「いいだろう、晩餐が終わるまでだ。
家に来るかい？
君、名前は？」
あ「...A、よろしくお願いします。
えっと..」
月「僕は月山習だ。
よろしくね、Aちゃん」
僕はこうして彼女を自分の家に招いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 926人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京喰種」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
glass - 読んでいて、その世界観にいつの間にか入り込んでいました！夢主の精神描写が読み取りやすく、とてもスムーズに進むことが出来て、ストレスフリーに読めました！簡潔に言って凄く面白い！更新心から待っています！ (2017年8月1日 1時) (
レス) id: 84eb87a436 (このIDを非表示/違反報告)
hono - とても面白かったです！続きを希望します! (2016年8月9日 21時) (レス) id: 79abad36c6 (このIDを非表示/違反報告)
まる - とても楽しく読ませて頂きました。本編とリンクした内容で、本編の大ファンである自分も物語に入りこんでしまいました。。また、無理のない文構成で読みやすかったです!続きが気になるのは、自分だけでなく読者全員が思うことでしょうね。頑張ってください。 (2016年4月11日 8時) (レス) id: 319d966977 (このIDを非表示/違反報告)
桜音夏樹(プロフ) - 面白かったです！続きお願いします！ (2016年4月2日 22時) (レス) id: 1eb25aea09 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ここで終わり？続きが気になります！お願いします！続きを出して下さい！あと月山さんかっこいい！今は月山さん一筋です！これからも頑張って下さい！応援してます！ (2015年11月5日 20時) (レス) id: 128739f6bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山田。
| 作成日時：2014年8月7日 15時
