神山社長。

＿Day 1‐10 ページ11

［Aside］




「じゃあまた明日。気ぃ付けてな」



「ん、ばいばい」



「ばいばい」



改札にＩＣカードをかざして振り返ってみる。




すると期待していたままの神ちゃんの姿が目に入った。





…期待してしまう私はやっぱり自惚れてる。







手を振っている神ちゃんに控えめに手を振って




頭を下げてエスカレーターに踵を返す。








ホームにいる人は数えるほどしかいない。



やっぱりまだお昼だからかな？



時計を確認すると、時刻は１３時。



そりゃそうだわ、笑





ひとり苦笑しているとちょうど私が乗る電車が来た。



するとＬＩＮＥの通知が鳴った。




ピロン



智洋神山です。




乗車しながら返信する。




A佐伯です。




ピロン




智洋おお!

智洋電車、ちゃんと乗れた?




車内では意外と大きく聞こえる通知音にびっくりして





慌ててサイレントモードに切り替える。





A大丈夫だよ、笑






改めて、トーク画面を見ても




信じられない。








私は神ちゃんと



ＬＩＮＥを交換したのだ。








絶対に交換できない、


って思ってたわけじゃない。



むしろ


『交換できるかも』


って思ってた。






だけど、改めて見ると



やっぱり信じられない




¨智洋¨の字。




…




智洋そりゃそうか、笑

A馬鹿にしすぎー笑




A神ちゃんは電車乗ったの?


智洋まだー


智洋今駅ついたー



A駅つくー



智洋早ない?


A二駅だもん

Aすぐつくー



智洋ええとこ住んでんなぁ


Aそうでもないよ笑

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