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最後は無事でよかったと泣きついてきた有希子さんと蘭ちゃんを私は片手で受け止める。
結構しんどい。
「あら!もうこんな時間!じゃあ、私は空港に行くわね!」
『あっ!お見送り……』
「大丈夫よ!そのドレス着た姿を次のパーティーで見せてちょーだいね!」
そう言ってバイクに跨り走り去る有希子さん……いや、お母さん。
零君は蘭ちゃんやコナン君を送ると言ったけど、
たまたま近くに小五郎おじさんがいるからと行ってしまった。
「帰るか」
『お仕事は終わったの?』
「あぁ、報告書は明日でいいだろう」
『そっか!じゃあ、帰ろう』
私は、零君のRX-7に乗り込む。
零君の方を見ると、少しだけスーツが汚れていたので
持っていたハンカチで拭いた。
「汚れるぞ」
『いいの。汚すために持ってるんだから』
「そうか……ドレス、似合ってたぞ」
『えっ!ほんとに見たの?!』
「あぁ……それと当日は僕も行く」
「たまたま誘われていたからな」と真剣な顔をする零君。
詳しく聞くと、小五郎おじさんも招待されているらしく誘われたのだとか。
『そっか!零君もいるなんて嬉しい!』
「なら良かった。あっ、A」
『何?』
「強くなったな……さすが、僕の惚れた人だ」
『ふふっ、ありがとう!零君こそ、信じてくれてありがとう』
「もし失敗したら、すぐ助けられるように構えていたけどな……ただ、あまり無茶はするなよ」
赤信号で止まった瞬間、こちらを真剣な顔で見て言った零君の頭を撫でる。
お母さん、私の彼氏はとても強くて心配な人です。
『零君にあまり心配かけたくないから……大丈夫だよ』
「ありがとう」
家に着くと今日は零君がうちに来た。
ハロさんを連れて。
『珍しいね。ハロさんもいるなんて』
「わん!わん!」
『そうかぁ!ハロさんは私の部屋も好きか!』
「ハロも混じえて話したいことがあったからな」
「わん?」
『何?』
同時に零君を見て首を傾げた私とハロさんを見て微笑んだ零君。
零君の提案はとても嬉しいものだった。
「一緒に住まないか?」
『……いいの?』
「あぁ、Aに僕の帰りを待っていて欲しい」
『もちろん!ハロさんと毎日待つよ!!』
私は零君の腕の中へ
ハロさんは零君の足に擦り寄った。
荷物は明日、頑張って運ぶことにして
解約手続きと有希子さんへの報告をしなければと心弾む。
これからは、零君の家で帰りを待とう。
そして、“いってらっしゃい”と“おかえり”を言うんだ!
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イアデビル(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください応援してます (2020年4月25日 15時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 松田さんカットで私もめちゃくちゃ叫びました笑笑 (2020年4月11日 17時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
shibuyu(プロフ) - 私も純黒の悪魔みたんですけど結構カットされてましたよね。残念…(泣)でも、この宮野さんは面白くて好きです!これからも頑張ってください!! (2020年4月11日 16時) (レス) id: 8ac4695b82 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 『目を覚ましそうになった万人』ではなく『犯人』ですよ。 (2020年4月5日 7時) (レス) id: 31d42b3be9 (このIDを非表示/違反報告)
唯颯(プロフ) - もーりーふぁんたじーさん» ありがとうございます。頑張ります。 (2020年3月31日 9時) (レス) id: 40f3f22d26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯颯 | 作成日時:2020年3月29日 2時