【3年A組】Espoir 2 - 卒業 - (ページ21)

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070話ページ21

柊「それが許される歳じゃないんだよ！

考えて！考えて！考えて！！答えを出すんだよ！
だからもっと！！自分の言葉に！自分の行動に！責任を持てよ…

いいか、Aも言っていたが、お前の他愛もない言葉一つで、誰かを救うことが出来るかもしれない。けどその一方でっ、傷つく誰かがいるかもしれないことを忘れるな

お前の言葉一つで！かんったんに！！命を奪えるってことを忘れるな！！いいな！！」

水越さんは静かにうなづいた。

先生の伝えたかった事。私が伝えたかった事。

それは、しっかりと皆に伝わっただろうか。

『みんなも絶対忘れんなよ』

先生は再び眼鏡をはずし教卓の前に立つ。

PCを広げて陽気なテンションに戻った。

切り替えはっや……

柊「いやぁ！お待たせしましたぁ、皆さんのおかげで、とてもいい授業が出来ましたぁ！

けど、約束は約束です」

私と先生は教室の外に出て

鍵をかけた。

柊「名乗り出なかったバツとして、教室を爆破します」

先生はPCをみんなの方へ向け、

扉を叩く生徒たちを映し出す。

生徒の命がかかってても答えない……か。

柊「言ったはずだぞー、目的を果たすためなら容赦しないって」

『20時までー。5－、4－、3－、2－……1－』

そのタイミングで先生が起爆装置のスイッチを押す。

でも、爆発したのは隣の教室。

慌てる先生たちに爆発したところを見るように指示を出した。

柊「どうですか。生徒を殺めた気分は。」

『なーんちゃって。よく見てください？爆破された教室を』

私と先生は準備室でモニターを見ながら放送をかける。

もう私が表に出て行動しても大丈夫だろう。

先生が庇おうとしても、私は先生の共犯として名乗り出る。

間違いだったとしても、正解だったとしても。

これは、私が死ぬまでに果たしたかった目的だから。

先生も分かってくれるはず。

柊「生徒は無事ですよ。良かったですねぇ」

『でも、生徒を見殺しにしてまで保身に走ったあなたたちを世間の皆さんはどう思うかな？』

同時にライブしていたマイボイの画面に先生の姿が映し出される。

私の姿はギリギリフレームアウトしている。

少しでも庇おうとする一颯先生の意思を尊重して画面内にはおさまらないようにした。