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❦ RM side ❦
「ヌナ、お待たせ」
『ナムくん、ごめんねお迎え来てもらっちゃって』
「いいんだよ。さ、行こうかAヌナ」
とうとうやってきた12月5日。ヌナの誕生日。天気は気温こそ寒いものの過ごしやすい快晴。天気までもがヌナの誕生日を祝ってくれてるようにすら感じるほど、良い一日の始まり。
マネヒョンに車を運転してもらって目的地に向かう車内でヌナとゆったりと話す。
「Aヌナ」
『うん？』
「今日は来てくれてありがとう。メンバーも凄い喜んでた」
『私の方こそ、誘ってくれてありがとう。今日は絶対幸せな日だよ』
屈託のない真っ白な笑顔。きっとヌナは未だに今日が自分の誕生日だから、だなんて一ミリも思ってないだろう。ヌナは、そういう人だ。記憶力がずば抜けてるくせに自分の事は一切覚えてない。でもそれはそれだけ自分を愛せていない証でもあって、少し寂しさを覚えるのも事実。
「…今日は素直になってね。何よりも自分愛して優先して」
『…？』
「今日は、そういう日だよヌナ」
『ナム君…？』
隣に座るヌナの手をそっと握る。昔から俺たちはこうしてよく手を繋いで一緒に遊んでた。だからこそこうすると心がすっと軽くなって、俺の中で押さえつけていた感情はそっと息を潜めてくれる。
「俺はメンバーももちろん大切だけど、ヌナの事も大切だよ。楽しいことも悲しいことも共有してずっと長く長く一緒に過ごしていたいし、誰よりもヌナを理解して味方でいたいと思ってるしそうするつもり」
『…うん、ありがとう』
「きっとヌナは今日沢山驚くと思う」
大切な家族であるメンバーの事もヌナの事も俺は理解してるから。
「でも今日だけは気持ちを隠さずに、自分を隠さずに過ごしてほしい。誰もヌナを嫌ったり、嫌がったりしないから。ヌナが何をどうしても俺たちは全員ヌナの味方だから」
『…うん、』
「きっと後で今伝えたことを理解できると思う。その時は今この瞬間の事を思い返して。そして自分に素直で正直でいる事。わかった？約束！」
『よくわからないけど…はい、』
絡まる白くて細い小指。
昔はヌナの方が大きかったのに、今じゃ俺がこの小指に力を入れただけで折れてしまいそうなほど。それだけで今までヌナがどれだけ過酷な日々を過ごしてきたかがわかる。
小さいころから一番近くにいたけど何もできなかった。
でも今はヌナを守る力を手に入れたよ。だからもう自由に生きて、Aヌナ。
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流空星(プロフ) - ゆきりんさん» ゆきりん様 コメントありがとうございます！今のところ続編は考えていなかったのですが折角お言葉を頂けたので考えてみますね！ (2021年1月26日 21時) (
レス) id: 6dd67c091f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきりん - 続編楽しみにしております！！ (2021年1月26日 1時) (レス) id: 14affb9ac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流空星 | 作成日時：2019年7月17日 14時
