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『お砂糖君…』
「ちょ、なんで泣いてるのヌナ！？」
ああ、最高の作品ができた気がする、なんて達成感と満足感に包まれていつの間にか伏せていた瞼を上げると涙をぽろぽろと流してこちらを見るヌナが視界に映って、かなり焦って服の袖でヌナの頬を伝う涙を拭う。
『ご、ごめんね…なんだか、感動しちゃって…、』
涙まで流して感動してくれたことは心から嬉しいけど、こんなヌナを泣かせてる姿をスタッフはもちろんメンバーにもみられるわけにはいかない。
「ヌナ、ちょっとごめん」
『えっ』
咄嗟に衣装で着ていたジャケットを脱いでヌナの顔を隠すようにヌナへ覆いかぶせてそのまま柔らかく抱きしめる。
「ごめんこういう時どうしたらいいかわからなくて…涙が止まったら教えてすぐ離れる」
なんだか言い訳のように早口で捲し立てる自分に、失笑が漏れそうでそれでも焦りは消えなくて、ドクドクと、珍しく上がってる心拍の音がヌナに聞こえないことを祈るしかない。
『…ふふ、有難うユンギ君。私曲を聞いてこんなに感動したのは生まれて初めて。この曲、教えてくれる？』
「この曲はまだ作成途中で…って、え？ヌナ今名前…」
焦っていたことなんて忘れ去って、上着をヌナから剥がすと少し悪戯をした子供のような笑顔を浮かべるヌナの姿。
…この人、小悪魔だ。
『今はもうみんなの名前知ってるよ、教えて貰ったもの』
「え、あ、そう…」
『この曲、完成したら教えてね。絶対ダウンロードするしCDも買う』
「おう…俺、もう行く」
なんだか逃げ出したくなった俺はヌナに背中を向けて歩きだす。
『ユンギ君！私の世界の“色”は皆だよ。有難う。お仕事頑張ってね！』
「っ…、」
ヌナの最後の言葉は聞こえてないふりをして足早に控室に向かう。
何なんだあの人は…！
空気と同じように透過してしまいそうな儚い雰囲気かと思ったら、美しい息が止まるほどの泣き姿。
かと思いきや今度は小悪魔な、子供のような無邪気な可愛らしい笑顔。
そしてとどめは俺たちが色だなんて…なんなんだ。
JN「あれユンギどうしたの急いで」
「…あの人恐ろしい」
JN「は？ねえなんかユンギ可笑しいんだけど！」
JK「そんなの何時もですよ」
「………。」
TH・JM・JK「え？」
JH「ユンギヒョンが何も言わない…」
RM「これは確かに変だね」
メンバーの声が何一つ俺の耳には入ってこないくら、
ヌナで脳内を埋め尽くされていた
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流空星(プロフ) - ゆきりんさん» ゆきりん様 コメントありがとうございます！今のところ続編は考えていなかったのですが折角お言葉を頂けたので考えてみますね！ (2021年1月26日 21時) (
レス) id: 6dd67c091f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきりん - 続編楽しみにしております！！ (2021年1月26日 1時) (レス) id: 14affb9ac3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流空星 | 作成日時：2019年7月17日 14時
