サクラソウ～スピンオフ CM～ (ページ1)

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地味なヒョンの彼女ページ1

YN「チャンミン、僕、彼女出来た」

CM「あ、そうですか」

ヒョンはモテる

特別何をしているわけでもないけれど

女が向こうから寄ってくる

しかも、モデル級の美人が

YN「なんだよ～チャンミン～。僕の彼女に興味ないな～」

ある訳がない

他人の(ひとの)彼女なんて

特にヒョンの彼女なんて、今更何にも興味なんてわかない

学生の時から、ヒョンの隣にはいつも美人の彼女が居た

最初こそ『羨ましい』と思ったものの

学生時代のヒョンの彼女、『ジュリさん』を近くで見てきて

その『羨ましい』という感情は何処かに行ってしまった

容姿こそ美しくて女性らしいが

中身はまるで『男』

しかも、ヒョン以上に『男らしい』かもしれない

気が強く、自分の美しさを良く分かっている

はっきりとものを言い、男性からの優しさを

当たり前だと思っている

ヒョンは気の強い女性がタイプ

女性に自分が振り回されるのが好きだ

ジュリさんと別れてからも、ヒョンの隣には同じタイプの女性がいた

だから尚更、僕はヒョンの『彼女話』なんて興味はないのだ

YN「今度家に連れてくるからさ、チャンミン、会ってみてよ」

CM「別に会いたくないですけどね」

YN「あははっ！そんなこといわないでさ、ね？」

CM「ま、挨拶くらいはしますよ」

YN「うん(笑)」

今度はどんな美人だろ

東洋系か？欧米系？

…はぁ。めんどくせー。

気が重い…。

ヒョンの家でビールを飲みながら

浮かれポンチのヒョンの顔を見て、そんなことを思っていた

でも…

その時の僕の予想を遥かに越える女性(ひと)がヒョンの彼女だなんて…

僕は全く思ってもみなかったんだ

数日後

僕の予想は呆気なく裏切られた

YN「チャンミン、僕の彼女のA」

「あっ！初めましてっ。Aと言いますっ」

CM「…。」

ヒョンの部屋に行き、ヒョンに間髪入れずに紹介された人は

僕に自己紹介を緊張ぎみにして、ペコッと頭を下げた

CM「あ…あの、チャンミンです。
ユノの後輩で、学生時代からお世話になっています」

「そうなんですかぁ！
これから、宜しくお願いします」

CM「はっ…はい…」

「ふふっ(笑)」

その人は、僕に向かって柔らかく微笑んだ