【暗殺教室】檻の中の景色【潮田渚】

story*10 ページ12

目を開けると心配そうな顔で私の顔を覗き込む渚がいた。


「なぎ、さ…」
潮田「A！！よかった！！」

渚は私を抱き締めた。



「渚…ごめんね……ごめんなさいッ！」



私は渚に抱き付いて泣きながら謝る。

渚は強く私を抱き締めながら、


潮田「僕こそごめんね。僕が強く言い過ぎちゃったんだよね……ごめんね、泣かないで？」


私は渚の胸に頭を押し付けながら首を振る。

渚はグッと私を抱き締めた。
私を撫でて、


潮田「もうAの気持ちを裏切らないから、安心して？」

私は頷く。


渚が抱き締めてくれるのに、涙は止まらなくて渚にしがみつくように泣いた。


私が落ち着きを取り戻すと、時計を見て、



潮田「A、今日は帰ろうか」
「うん…」
潮田「じゃ先生達に言ってくるね」
「ありがとう、ごめんね」



と言う微笑んで首を振る渚。


先生達は気を使ってか私達二人にしてくれていた。

暫くすると渚が二つ鞄を持ってきた。


それは私のと渚のもの。



潮田「じゃ、車椅子に乗せるよ？」



と私を車椅子に移動させる。


「なんで渚の鞄……」
潮田「サボっちゃった」


と笑う渚。
それも私に気を使って一緒に居てくれようとしてるんだ。

でもそれを隠そうとしてくれているのだから、私は気付かないふりをして笑う。


「そっか」
潮田「うん。明日は一緒に学校来ようね？」
「うん」



渚はなんでこんなに優しいんだろう。

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