あおいろひまわり【nino×in】 (ページ9)

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お部屋が、明るくなって、暗くなって。

また明るくなって…、暗くなって…。

いつまでもご主人様は帰って来なくて、途中でお部屋が明るくなった回数を数えるのをやめた。

唯一、残されていたご主人様のコートにうずくまる。

ぐるぐる、と鳴ったお腹は何回目？

それも途中で数えるのをやめた。

もうずっとご飯を食べてないせいで動くのも面倒になった。

ご主人様……、会いたい、早く…帰ってきて……

その時。

玄関の鍵が開く音がした。

「ご主人…様……？」

重い頭を上げて、必死に耳を澄ます。

ところが、入ってきたのはご主人様ではなかった。

「可哀想に……まだ二十代でしょう？」

「和也くん…、将来も有望だったらし……くて…、」

入ってくるなり、女の人が泣き出した。

和也くん…？誰、それ？

そんなことよりねぇ、僕のご主人様はどこ？

「あら…やっぱり和也はネコを飼ってたんだわ…」

「弱っちゃって……ご飯、食べてないの？」

やめて、触らないで。僕を抱き上げていいのはご主人様だけなの。

よっぽど泣いたのだろう、目をパンパンに腫らした女の人が猫缶を開けて僕に差し出した。

でも、僕は食べない。ご主人様から貰わないと、食べない！！

ねぇ、ご主人様…！どこにいるの…？