あおいろひまわり【nino×in】 (ページ5)

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初めてアイツが来たのは3ヶ月くらい前。

その日もいつも通り、俺はコーヒーを淹れてた。

「あ、いらっしゃいませ」

「っあの！」

ヤバイヤバイ、挨拶忘れてた～なんて思ってたら入ってきたアイツ…伊野尾さんが寄って来た。

あ…怒られちゃうかな、って覚悟したら、伊野尾さんはコーヒーを淹れてた俺の手をとった。

「…俺っ、毎日ここ通います…！！」

それはもうキラキラした目で言うもんだから、俺も押されちゃって。

「…あぁ、どうも、？」

それから自称大学生の伊野尾さんは本当に毎日通いにくる。

3ヶ月間、ずっと。

水曜日は定休日だから、それ以外は毎日来る。

もう俺は怖いよ、オマエが。

って、思い出してたらその間に伊野尾さんのカフェオレが出来上がってしまった。

伊野尾さんは何か分厚い本を読んでいるよう。

邪魔にならないように、そっと置いて戻ってこよう。

その後相葉さんには怒られちゃうかもだけど、注文もないし、机の下でゲームしたいし。

「おまたせしました、カフェオレです…」

静かに置いて、そのまま戻れば完璧！

「っねぇ、ちょっと話そうよ」

完璧……なはずだったのに…。

いつの間に馴れ馴れしくなったコイツ。

「ほら、だって注文も今ないでしょ？」

首傾げればいいと思うなよ……。失礼な事言うな。

でも、そこで座る俺も俺だ。

しつこいから……だと思いたい。

「二宮さん、いくつ？」

「24」

「っえ！？」

さぁ…っと顔を青くする伊野尾さん。

「高校生だと思ってた……あっ、色々ごめんなさい……」

「高校生だったら毎日働いてないだろ」

「なにか事情があるのかなって、勝手に解釈して…」

「オマエより年上だよ」

高校生とはよく間違われるから慣れてるけど、コイツと喋ると調子が狂う。

自然とタメ口きいてるけど、年下だからいっか。