あおいろひまわり【nino×in】 (ページ18)

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「あの、二宮せんぱい…っ」

今お話しできますか？って駆け寄ってきた女子ふたり。

あぁ、また二宮先輩か。つーか今日二回目じゃん。

仕方ない、と笑って、女の子の後ろをついていく二宮先輩。

あ…もう、のこのこついていかないでよ。

せんぱいの、ばか

もうひとりは俺の横に座った。

「ごめんね？二宮先輩借りちゃって」

「…別に、大丈夫です」

随分馴れ馴れしいけど、俺この人知らない。

「あのね、伊野尾くん」

「…はい」

「好き、です」

「…は？」

「教室でずっと見てたの…伊野尾くん、二宮先輩と仲いいって聞いて、それで後、ついてきちゃったの。だって伊野尾くんお昼休みどっか行っちゃうから、」

「俺と仲良くして二宮先輩に近づくの？」

何人かいたんだ。俺と仲良くしたいって言って、本当は二宮先輩と仲良くなるためだって人。

「違うよ！！私、伊野尾くんが好きなの…！！」

ずっとずっと、見てたの！と、頬を赤らめて言ってくるこの子は可愛かった。

教室ってことは、おんなじクラスなんだ…。

女の子からの告白は初めてだった。

こんなに可愛い子からの告白なんて嬉しくて舞い上がるはずなのに。

いや、嬉しい。ちゃんと嬉しいけど…

なにか、違うんだ。

「…、ごめん」

「え………どうし、て」

「ごめんね」

今の俺には謝ることしかできない。

「そっか、」

「ごめ…」

「ううん。大丈夫」

その子は俺の声を遮るように言って、走っていってしまった。