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彼女が居なくなって1ヶ月
阿部「ご飯食べた?」
『さっきプロテイン飲んだ』
阿部「根詰めすぎたらダメだよ…」
『大丈夫だよ』
と言いつつ大丈夫ではない
考えないように仕事して
眠れるようにジムやサウナに行く
自分の欲や身勝手で
傷つけてしまったのに…
小さなミスに気付くとこ
笑うと少しだけ頬が上がるとこ
蜂蜜をかけたチーズナンを
美味しいと食べる表情
2人だけの秘密だった
非常階段のタバコと折り畳み椅子
向井「よっ!岩本さんそろそろ帰らん?」
『んーもうちょい』
向井「飯行かん?」
『阿部と行けば?』
康二は失恋したのに
以前と変わりなく話しかけてくる
まぁ俺も失恋したんだけど…
康二「どこ行くん?」
『外の空気吸いに』
ちょっとだけ…
うっとうしくなって
非常階段に向かった
彼女が去ってから
初めてこのドアを開く…
『え?』
iQOSを取りだして
目線を前にやったら
折り畳み椅子に座った
Aが居た
『え…どうして…』
A「ここに居たら岩本部長が来るって…向井さんに言われて」
『康二に?てか…何でこっちに居るんだよ』
A「父に…逃げるなって言われて…追い出されちゃいました」
『え…』
A「嫌な人や嫌な場所から逃げてばかりだったんですけど…唯一逃げたくないものが見つかったから東京に帰ってきました」
『…………』
A「岩本部長です」
『は?』
A「だから今日ここに来ました」
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ゆづ(プロフ) - はじめまして。莉子さんのお話楽しく読ませていただいています!文章中、取り繕ったとありますが取り入った、ではないかなと思いました。これからも楽しみにしています♪ (10月18日 11時) (レス) id: 3b58ea24e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莉子 | 作成日時:2023年10月6日 21時