&JOYHOLIC (ページ34)

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村上「長かったですね…出張」

『コーヒー飲む？』

あの後…すぐ出張が入って

10日ぶりの会社

阿部「そうですか…分かりました…」

村上「お疲れ様です」

阿部「照…佐藤さん派遣会社退職したって」

『え？』

村上「何で…」

阿部「お父さんが倒れたみたいで…」

出張の間も

自分の手の甲に目を落としたら

涙を流したAを思い出していた

阿部「なんも聞いてなかったの…？」

村上「そうですよ…岩本部長には真っ先に佐藤さん話しますよ…」

康二『岩本さん…ちょっといい？』

振り返ったら

康二が立っていた

非常階段で

康二と2人きり…

康二「これ佐藤さんから預った」

渡していた神社仏閣の本

『あげたつもりだったんだけど…』

康二「なぁ？こんなとこに椅子…隠してたん？」

隠していた折りたたみ椅子を

康二が手に取って

俺に押し付けてきた

康二「忘れ物やで」

『は？』

康二「なんも無いわけないやろ2人…」

『…康二が返せば？』

康二「何で？」

本だって…

俺に直接渡さなかったんだし…

康二「俺振られたんやで？3日前に…」

『は？』

康二「あと佐藤さん…家も引っ越してる」

『え？』

康二「逃げ足早いよな…俺には捕まえれんかった」

居なかった10日間に

一体何があったのか…

•*¨*•.¸¸♬︎

勇人「今会社居る？近くまで来たから」

『あ…居ますけど』

非常階段を降りた先のロビーに

勇人さんの姿があった