&JOYHOLIC (ページ14)

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『大丈夫だから』

待合室で2人

勇人さんの処置を待つ

『連絡してくれてありがとう』

A「すいません…」

動揺したままの佐藤さんに

自販機で買った水を渡す

『今言うべき事じゃないのかもしれないけど…』

A「え？」

『ごめん。理由も聞かず…叱責した』

A「………」

『山﨑社長喜んでたよ。ありがとう』

A「いえ…勝手にすみません」

『知ってたの？』

A「…前の会社の時に…聞いたことが…」

おどおど話す彼女

こんな風貌だし

怖がられる見た目だとは自覚してる

『派遣先変えたの俺のせいだよね…』

彼女は目を丸くして

首を横に振った

A「違います…」

『え？』

A「私…1個の会社に1ヶ月以上は留まらないようにしていて…」

『どうして？』

A「人間関係が生じるのが辛いし…面倒くさくなってしまうんです」

『……前の会社で何かあったの？』

彼女は目を伏せた

聞かない方が良かったな…

そう思ったけれど

A「ざっくり言うといじめで…孤立するようになって…」

『…うん』

A「耐えていたけど…突然プツッて…過呼吸で倒れてしまって。息ってどうするんだっけ？どうやって空気読んでたっけ？って考えてたら…」

彼女は水を一口飲み

A「精神衛生的に…今はそうしています」

『そっか…』

A「だから岩本部長のせいでは無くて…自分自身のせいです」

『いいと思う』

A「え…」

『自分を一番大事にしないといけないから』

剛さんが病院に着いた

剛「Aちゃん連絡くれてありがとう。アナフィラキシーは最悪の場合死んでしまうから…」

A「勇人さん…」

『今点滴して処置してもらってます』

剛「全く…サンダルなんかで来るからだよ…」

点滴や処置が終わって

勇人さんが病室から出てきた

勇人「ごめんな…」

剛「Aちゃんが見つけてなかったらお前死んでたよ…」

A「無事で良かったから…剛さん…」

勇人「だんまり女…ありがとな」

剛さんの運転で

キャンプ場に戻った