光 ページ9
Aside
(あったかいな…)
何だか長い長い夢を見ていた気分だ。
目を覚ますと病室のベッド
病院着を着て左腕には点滴
『A!』
泣いているお母さん
短い沈黙の中で今まで起こったことを思い出す。
『ごめん…お母さん…ごめんなさいっ…』
ひとしきり泣いて落ち着いてからゆっくり話す。
『お母さんと話すの久しぶりだね』
母『お友達に感謝しなさいよ』
『はるか?』
母『岩なんとかさん パニックで覚えてない』
『岩本さん!?』
母『そー岩本さん!ずっとあんたのそばに居てくれたんだから』
なんで岩本さんが?
私は10日ほどで退院した。
初めて口にしたお粥は味も薄くて…
でも喉を通り飲み込める感覚がとても幸せだった。
10日間ほとんど触っていなかったスマホは
電源が落ちていた。
充電し起動したらすぐに通知で溢れかえった。
優の連絡には目を通さなかった。
着信拒否、ブロック…
使える機能を使い…
私は優の全てを断ち切った。
10日ぶりの自宅は母が整理してくれたのか
綺麗に片付いていた。
冷蔵庫の中に
『ちゃんと食べなさい』
そう書いたメモとヨーグルトやプリン
故郷の懐かしい味を思い出すジュース
コップに注ぎゆっくりと口をつけた
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作者名:莉子 | 作成日時:2022年8月1日 9時